春の野山はマダニがたくさん!

こんにちは。飛騨の「はるじろう漢方ペットクリニック」の佐藤千絵子です。

寒い冬が終わり、気持ちの良い春ですね~!
春の陽気に誘われて、外にでて色々なことがしてみたくなります。
桜は早々に散ってしまいましたが、春の楽しみ、山菜がまだあります。
とはいえ、のんびりしていたら、タラの芽はとげがでてるし、
コシアブラも大きくなってしまっている。
でも天ぷらにしたら、いけます!とげが少し痛いけど、いけます!いけました!
(意地でも春を堪能したい奴です)
嬉しいことにまだワラビもあります。
そんなこんなで春は野山に入る機会も多いですよね。

春の野山は、山菜がたくさん!
そして、寒い冬を越したマダニが活発に活動を始める時期でもあります!

ということで、マダニのお話です。

春は寒い冬を乗り越えた成ダニが、秋には卵からかえった幼ダニや若ダニが
草の陰で獲物が通りすがるのを待ち構えています。

特に野生動物の多い地域では、マダニが多いです!
シカやイノシシ、カモシカ、タヌキなどの野生動物が、森から畑へおりてきてマダニを落としていきます。
マダニは人の居住区域の茂みなどに居つき、やがて野良猫さんやお散歩中の犬さんにも感染して、人へと感染をひろげてしまうことになります。

また近年は、都市部の公園でもマダニが多く発見されているようです。



【マダニの生態】

マダニはオス、メスともに動物の血液を餌とします。
卵からかえった幼ダニは落ち葉や草の上層などに潜み、動物が通りかかるのを待ち構えます。
動物に付着すると、柔らかい吸血しやすい場所を定め吸血を始めます。
吸血して飽血したマダニは地上に落下して脱皮をするということを繰り返して幼ダニから若ダニ、成ダニへと成長します。
成ダニは2~3mm程の大きさですが、吸血して膨らむと1cmを超えるものもいます。
小豆や黒豆のような見た目になります。
(メスはからだの5倍の大きさ以上、重さにして100倍以上になるまで血液を吸うことができる) 
メスの成ダニが吸血した後は、卵を産卵し環境中にマダニが増えていくことになります。



【マダニは怖い病気を持っているかも⁉】

マダニは、細菌、リケッチアやウイルスなどの病原体を保有していることがあります。
マダニに刺されることで、これらの病気に感染、発症してしまうかもしれません。

これらの病気はマダニ媒介性感染症といい、犬や猫に対してはバベシア症(犬に多く、溶結性貧血をおこす)、ライム病、重症熱性血小板減少症(SFTS)などが知られています。

人に対しては、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症(SFTS)、つつが虫病、ダニ媒介性脳炎などがあります。

野山に入って5日~2週間後の発熱、消化器症状、倦怠感、体の発疹など、身体の異常を認めたらすぐに医療機関へ行き、マダニの刺咬の可能性がある事も伝えて適切な治療を受けることが大切です。


SFTSについては、直接マダニに刺されて発症するだけでなく、ペットから飼い主さんに感染することがあります。
SFTSのウイルスに感染したペットの体液に大量のウイルスが含まれており、その排泄物や体液から人に感染した事例や、感染した野良猫に噛まれたり引っかかれることで人が感染した事例が報告されています。  

(SFTSは犬や猫も人とほぼ同じ症状を呈すると考えられます。発熱や元気・食欲低下、黄疸、白血球減少、血小板減少などが見られ、発症した猫の60~70%、犬の30~40%という高い致死率です)


すべてのマダニが病原体を持っているわけではなく、持っていても病原体の数や、人や動物の免疫状態によって、発症するかが決まります。

人の場合、SFTSだとマダニにかまれて発症する確率は0.3%程度、発症しても軽度なら軽い風邪くらいのこともありますが、治療は対症療法しかなく3~5割は死亡してしまうそうです。


マダニ媒介感染症は適切な抗菌薬により治療法がある病気もありますが、重症化するリスクがいずれも高いものばかりですので、マダニにかまれないような対策が第一になります。

畑や野山に入るときは長袖、長ズボンは必須、裾はくつしたにIN!
マダニが多い山では虫よけスプレーなどでマダニを寄せ付けないようにしてください。



【マダニがついてる!】

マダニ媒介性感染症だけでなく、マダニに刺されるとマダニから出る唾液でアレルギーをおこしたり、多数寄生すると貧血になったりしてしまいます。

いざ自分のペット、もしくは自分にマダニがついていたら、びっくりしてしまいますよね。
とにかく、見つけたらすぐに取りたくなります。
指でつまんで、何とかとろうと頑張ってしまうのが普通の反応です。
でも、マダニは、セメント質様の物質をだして、がっちりくっついています。
おまけに口に返しがついているので、なかなか抜けないのです。
指でマダニの体をつまむと、マダニの体液が動物の体に入ってしまい、病原体が余計入りやすくなるなんて言われます。
無理やり引っ張ると、口が残ってしまい、皮膚に炎症や化膿をおこしてしまいます。


かくいう私も、ヨモギ摘みに夢中になっていたら、マダニにかまれていましたよ。
ヨモギ摘みの次の日に、太ももの内側にちっこいマダニがくっついていることに気づきました。

あら~、どうやってマダニをとりましょう。
窒息させてみようかな。
ということで、ワセリンをマダニを覆うようにぬり、しばらく放置。(20分くらい?)
その後、軽くつまんで回転させながら抜くとするりと取れました!

ネットで調べると、お酢と水を半量ずつ混ぜたものをコットンに含ませ、マダニを覆って、10分ほどしてやさしく引っ張るとポロリととれるそうです。
(必ずではないです。自己責任になります)


マダニの寄生を認めたら、ペットの場合は、動物病院で取ってもらったり薬をもらったりしてください。

人の場合は皮膚科で相談するのが安全でしょう。


やはり、『マダニつけない対策』が一番です!
ペットには春から秋過ぎまでしっかりとマダニの予防薬を投与することが、ペットにはもちろん、人への被害を広げないためにも必要なのではないでしょうか!

マダニに刺咬された!
軟膏でダニを覆う
牛(ヒナちゃん)についたマダニ
同じように軟膏ぬってとりました
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