土づくりから東洋哲学を思ふ②

こんにちは。
飛騨の漢方専門動物病院「はるじろう漢方ペットクリニック」の佐藤千絵子です。


「土を育てる」(著ゲイブ・ブラウン)について、第二弾!

この本の中では、現代的な慣行農法により、
自然とはかけ離れてしまった土地を、再生していくノウハウがかかれています。
そのための一つ
“ホリスティックな土地管理”が必要というもの。

ホリスティックとは、「すべて」「全体」「完全」などを意味します。

”ホリスティックな土地管理“とは、自然を理解して、
社会面、環境面、財政面でバランスのとれた管理をする手法と理解しましたが、
前提として、「自然は一つの全体として機能する」という視点があります。
“自然を、人、植物、動物、土地が共生的な関係を結ぶホリスティックなコミュニティとして捉える。
これらの種のどれひとつをとっても、その行動が失われたり、ゆがめられたりすれば、環境に多面的な悪影響が及ぶ。”としています。

ホリスティックという言葉は、東洋医学や自然療法の分野でよく耳にするのではないでしょうか?

どうやら、人も、自然も、動物も、土壌も、「全体」をみて、ゆがみを治していく必要があるようです。


「天人合一」という東洋哲学がありますが、これは、人と大自然は密接につながり合う一体の存在という思想です。
そこから“人も大自然の一部であり、人体に起こる生理現象は、天地(大自然)で起こる原理や原則に従って変化する”
また、”個は全体のために機能し、全体が機能することで個も存在し得る”と考えられています。
さらに、人体の各臓器、組織や諸器官はそれぞれ違う機能を持ちながら、同時に有機的な繋がりを持っていることから、人体そのものも「統一体」であるとします。

そうやってみてみると、土壌も自然の一部であり、土壌中には植物の根や、細菌、真菌、ミミズ、昆虫、それぞれが違う役割をはたしながら、お互いに影響しあっており、土壌そのものが「統一体」であるといえる気がします。

その土壌を元気にするには、どうしたらよいのか。
まさに、個をみて全体を見ていなかったのだと、思い知りました。
東洋医学的な考え方で、土を元気にすればよいなんて、面白いですね!



本書の中ではさらに、根本的な問題に目を向ける必要性を説いており
「今日の農業は、大きな問題に絆創膏を貼るような対症療法に終始している。」
と言っています。水があふれるから暗渠排水を敷設する、ではなくて、
何故水があふれる状態なのかに目を向けて解決していくことが必要だと言っています。

これも、血圧が高いから血圧を下げる薬とか、咳が出たら咳止めみたいな
対症療法だけの治療と似ていると感じてしまいます。
何故、血圧が高いのか、何故、咳が出ているのかを考えるのが東洋医学です。
本人の体力(リカバリー力)があり、病気の強さがそれほどでない場合は、
対症療法でよいのですが、弱い部分に目を向けて強化していかないと、
再発を繰り返したり、重症化してしまう場合があります。


東洋医学っぽくておもしろいな、と私が思ったところだけを抜き出してみましたが、
本書は、著者であるゲイブ・ブラウンさんが、義父母の農場を継いで、
様々な苦労を通して、気づき、試行錯誤、実験、成功と失敗を経て、リジェネラティブ農法の道へ進んでいくお話です。
さらに、リジェネラティブ農法を詳しく解説していくとともに、持続可能である必要性を強調して、収益性をあげるための工夫などもあげられています。

これから農業をする方、牧場を始める方、土地を再生させたい方、自然が好きな方など、興味のある方は、是非読んでみてくださいませ(^▽^)/
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