冬の食養生~『腎』を労わろう!~
こんにちは!
飛騨の漢方専門動物病院「はるじろう漢方ペットクリニック」の院長佐藤千絵子です。
毛艶が悪い子は腎が弱っているかもというお話をしました。
腎の養生をするためにはどんな食べ物がいいのでしょうか。
漢方では食養生の基本「五味」「五色」の教えがあります。
肝、心、脾、肺、腎の五臓はそれぞれ負担のかかりやすい季節があり、
春は肝臓、夏は心臓、土用の時期は脾、秋は肺、冬は腎臓になります。その季節にはその臓をいたわり、働きを整えることで不調を避けましょう。ということで五味五色の教えに習い食養生をします。
「五味」にはそれぞれ入りやすい臓があり、入ってその臓を養う働きをします。
「五色」は食べ物を5つの色で分類し、色ごとに作用があり、それぞれ五味と五臓に対応しております。
冬に大切な「味」と「色」は“鹹味”(塩辛味)と”黒色“の食材です。
鹹味(かんみ)とは具体的には貝類やサケ、タラ、サバ、エビ、イカ、タコ、海藻類といった海産物が含まれます。肉ではカモ肉、豚肉などです。
黒色食材は血の巡りをよくし、腎の働きを整えます。
黒きくらげ、シイタケなどのキノコ類、黒ゴマ、黒豆、海藻類などがあります。
黒ゴマは美髪の薬効があるとされ、肝腎を滋養し、腸を潤し、髪を黒くし、血を補い、長期に食べると老いないとされています。
他にも、木の実類(クルミ、カシューナッツ、桑の実、クコの実なども)、山芋やもち米などの粘りや渋みのあるもの、羊肉、鶏肉などの温性のものが腎に良いとされています。
人間はこれらの食材を意識してとるように努めるといいですが、過量は何事も禁物です。バランスが大事ですね!アトピーやアレルギー持ちの場合は、湿がたまっているので粘りのあるもち米や、補血作用のあるクコの実などは控えめがよいですよ。
ワンちゃん、ネコちゃんでは、手作り食をしている場合は取り入れやすいですが、普段ドッグフードや、キャットフードしか食べていない子はハードルが高いですね。
トッピングをしてみることから始めるといいと思います。
イカやエビは加熱したら食べても問題ないですが、消化が悪いのとアレルギーの心配もありますのであげないほうが無難です。
昆布だしやシイタケの出汁にタラなどを煮てあげるのはおすすめです。
黒ゴマはそのままでは消化されにくいので、すりゴマやペーストにしてさつまいもと混ぜておやつを作ると多くのワンちゃんは喜びます。
黒豆の薬効は皮にあり、補腎、活血、利水作用があります。黒豆を味付なしで煮た汁をフードにかけたり、甘味があるのでそのままでもなめてくれるかもしれません。
ネコちゃんは好き嫌いがはっきりしますので難しいですが、キャットフードの主原料を白身魚など魚系に変えてみるのもひとつです。
また、ネコちゃんは海苔が好きな子も多いです。塩分、ミネラルのとりすぎにならないように、少しずつあげてください。
(鹹味の食材は塩分やミネラルが多いものがありますので、腎臓病や尿路結石で療法食を食べているような子はあげられません。)
もう一つ大事なのが、その子の体質が暑がりか、寒がりかを見分けて、食材を選ぶことです。
上にあげた食材の多くは平性といって温めることも冷やすこともない食品に分類されますが、昆布やアサリなどは寒性、エビ、イワシ、サケは温性です。
膀胱炎など炎症の症状がある場合は温性の食品はやめておいてください。
よくシカ肉を食べているという、舌を真っ赤にした暑がりのワンちゃんがいますが、シカ肉は体を温める性質の温性です。鶏肉も温性、さらに羊肉は熱性です。うちの子、暑がり!という場合は摂りすぎ注意です!
ちょっとそれましたが、腎はいくら補っても補いすぎということはないので、ふだんから積極的に補腎の食材を摂りたいですね!
とはいえ、やる気になって黒豆、乾燥きくらげ、黒ゴマなど買い込んでもなかなか普段から食卓に載せるのって難しいのです。
結局黒豆はお正月用の煮豆になりますよね~。
今年も半年以上保管された黒豆がおせちに並びました~(^▽^)/
コメント